1991.3.15　BonVoyage

“A Man Of Courage !”

■「イラク派兵中止求め元郵政相が提訴」

「自衛隊のイラク派遣は憲法９条や自衛隊法などに違反し、国民の平和的生存権を侵害する」として、郵政相も務めたもと自民党衆院議院・箕輪登氏（79）=北海道小樽市在住=が２８日、国を相手に派遣の差し止めと慰謝料１万円を求める訴えを札幌地裁に起こした。 　自衛隊のイラク派遣中止を求める訴訟は、名古屋などでも提訴の動きがある。 　訴えは、�@自衛隊が他国による侵略行為がないのに、外国で武力を行使するのは憲法９条違反�Aイラク国内は全土が戦闘状態、かつ国際法上交戦規定が適用される軍事占領下にあり、イラク特措法のいう「非戦闘地域」の用件を満たしていない�B持って行く武器は重装備で、イラクで使えば海外での武力行使にあたる一などと指摘した。 　その上で「日本人がテロの標的にされる可能性は増大し、平和的生存権を侵害される。他国の人々に対する権利侵害にも加担させられ、精神的苦痛は耐え難い」と主張した。慰謝料１万円の請求は、不法行為があるかどうかの実体審理を求める意味をこめたとしている。 　 　箕輪氏は、タカ派として知られた。提訴後の記者会見「日本国の防衛のためにタカにならなければならないが、憲法の保証する平和的生存権は一番大事なこと。外交という、血を流さない政治が必要だ」と述べた。 　裁判では、北海道内の弁護士４２１人の約４分の１にあたる１０６人が原告代理人になった。