1991.3.15 BonVoyage

喫煙は死の最大要因

■喫煙は死を招く最大要因 厚労省19年調査で裏付け

 高血圧や肥満など、種々の病気の要因のうち、死亡率を高める最大の原因は「喫煙」であることが、厚生労働省研究班(主任研究者=上島弘嗣滋賀医大教授)の19年間にわたる大規模調査で裏付けられた。

 1日1箱(20本)の喫煙は、「最高血圧が平均より40以上高い人」や、「血糖値が平均より100以上高い人」より死亡リスクが高いという結果になった。

 研究班は1980年から19年間にわたり、30歳以上の健康な男女約1万人を追跡調査。血圧やコレステロール値、血糖値、肥満度、喫煙習慣、飲酒習慣など、病気につながるさまざまな要因について、それぞれ死亡率にどれだけ関係しているかを調べた。

 その結果、最高血圧、血糖値は平均から「1」上がるごとに、死亡率もそれぞれ0・5―0・8%、0・3%上昇。高コレステロールや肥満度は、動脈硬化などの死亡率を押し上げる原因にはなっていたが、全体の死亡率にはほとんど影響していなかった。

 また、男性がたばこを1日1箱吸うと、吸わない人に比べ死亡率は34・6%上昇。毎日続けて飲酒すると、男性の死亡率は1・7%、女性は4・1%上がっていた。

(2003/7/31/14:51)


2003年7月31日<朝日新聞>

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